第32話『双子座の幻影の巻』の感想

ツッコミ,感想,ネタバレありです。ネタバレO.K.の方のみ御覧ください。古い作品なので,ネタバレも何もないかもしれませんが,一応忠告しておきます。漫画の話とわかっていても,科学的に突っ込みたくなることってありますよね。

本編

双子座の聖闘士は幻影ですので,瞬の敷いた星雲鎖に全く反応しません。平気で渡って上を歩いてきますし、鎖が双子座の聖闘士に反応しません。

それ以前に鎖の上は歩きにくいと思うのですけど,これも平気ですね。中身がないからかも知れませんが。

この双児宮の迷路も,この双子座の聖闘士さえ幻覚なのだ!(中略)それらの幻覚を作り出している本当の敵は一体どこに…どこにいるのだ!?

文庫版『聖闘士星矢(5)』P118

戸惑いを隠せない瞬です。

実体がなければ攻撃のしようもありませんからね。だからといって何もしなければやられてしまいます。幻覚を使って遠距離攻撃をしてくる相手であっても,本体がわかれば対処のしようはあります。

青銅聖闘士のおまえたちには気付くまい,永久に…。虫ケラが神の存在など知る由もないようにな…クククク…。(中略)黄金聖闘士真の力の恐ろしさをとくとみろ!!

文庫版『聖闘士星矢(5)』P119

アナザーディメンション

実体はなくとも技を繰り出すことができる双子座の幻影。遠隔攻撃でも,威力は衰えません。

アナザーディメンションで異次元に飛ばされる2人。

英語のアナザーディメンションは響きがかっこいいですけど,異次元と日本語に訳してしまうとなんだか間抜けな感じに聞こえてしまうのは,気のせいかな?

この技って相手を異次元に送るだけでトドメを刺しているわけではないんですよね。異次元を行き来できる相手には無意味な技です。

瞬は鎖の防御本能に助けられましたが,氷河は気を失っていることもあって,そのまま異次元の彼方に飛ばされてしまいます。

そして再びのアナザーディメンション。

鎖で粘る瞬。異次元に飛ばされるといっても,次元が変わるだけなら実害はないはずです。ブラックホールに吸い込まれるかのように引っ張られるとは,単に時空を歪めているだけなのかも。

2本の鎖の1本を切られ,残りの1本で耐え忍びます。残りの1本がまもなく切られようととしたその時に…,攻撃を邪魔する者が……。

しかも教皇の脳に直接攻撃を仕掛けています。精神攻撃です。

その瞬間双子座の幻覚は消え,瞬の前には双児宮残りの出口が広がっていました。

攻撃したのは誰?

教皇は誰が攻撃したのか探します。

城戸沙織は黄金の矢に胸を射抜かれた倒れたままだ…(中略)ムウは白羊宮に…アルデバランは金牛宮を動いてはおらん。(中略)老子も依然として五老峰の大瀧の前に座したままだ!

文庫版『聖闘士星矢(5)』P132

精神攻撃を仕掛けるのに動く必要はないと思うのですけど…。

どちらかというと集中力が必要だと思うので,動いていない方が怪しいと考えてられるのですが…,そうではないのかな?

ムウや老子以外に,この私の頭脳に直接ショックを与えるようなマネのできる聖闘士がいるというのか…。

文庫版『聖闘士星矢(5)』P132

ムウは出来そうだけど,老子は苦手だと思う。あと,シャカならできそうだ。

フェニックス

むう,これはカノン島ではないか…。私の邪魔をしたものがこの火口に…。

(中略)

な…なんだ,この恐ろしく挑戦的な小宇宙は……!?むう,あ…あれは小宇宙のオーラとなって形をなしたあの姿は!?

不死鳥!!

文庫版『聖闘士星矢(5)』P133

精神攻撃は逆探知できるんだ。

青銅聖闘士でありながらたったひとりで暗黒聖闘士を叩き潰したという男!デスクイーン島の一輝!!

(中略)

一輝が再び噴煙の中で眠りに入ったのか。

文庫版『聖闘士星矢(5)』P134

火山ガスは猛毒ですけど,ここの火山は聖闘士に限り癒やしの効果があるようですね。

温泉ならまだしも,噴煙の中に身を置いていますからね。

火山の噴煙なんて数百度にもなるから,生き物なんて生きていけないはずです。

とはいえ最近の研究では,生き物が焼け焦げない冷たい火砕流なるものがあることが分かったらしいから,カノン島の噴煙はそのような冷たい噴煙なのかも。

聖闘士とて生身の人間,一般人にもそのようなガスなら治癒の効果がありそうな気もしなくもないのですけど。

再びアナザーディメンション

双児宮の出口が見えたのだから,とっとと走り去ってしまえば良いものを,先程感じた一輝の小宇宙と異次元に飛ばされた氷河のことが気になって,双児宮に残ってしまった瞬。

時間が迫っているのだから,氷河のことなんて気にせずに行ってしまえば良いものを,行くことが出来ないのが瞬の優しいところでもあります。

なんとかしてこの幻覚を作り出している張本人に一矢報いなければ…氷河は永久にアナザーディメンションの世界をさまようことになるだろう。

文庫版『聖闘士星矢(5)』P137

ということで,双児宮は再び迷宮へと閉じ込められ,再びのアナザーディメンション。

スクエアチェーン

先程は簡単に異次元に飲み込まれそうになった瞬ですが,今度は鎖で防御壁を作ります。次元が変わるだけなので,鎖で防御できるようなものとは思えないのですが……。

防御壁を張るだけで飲み込まれないのだったら,最初から張っていればいいのに…。

小宇宙の増大で,なぜかアンドロメダの鎖が自己修復しています。

小宇宙を燃やせば聖衣が復活するなんて,ムウに修復してもらう必要ないじゃん!

小宇宙を燃やせば聖衣が復活するなんて,ムウに修復してもらう必要ないじゃん!

怪我と同じで損傷具合にもよるのでしょうけど…,絆創膏程度ですむものから手術が必要なものまで…。

左手の円の鎖は防御のため…右手の角の鎖は攻撃のため…

(中略)

右手の角の鎖は敵がどこに隠れようと鋭く見つけだし攻撃する!たとえどこにいようともだ…

文庫版『聖闘士星矢(5)』P140,141

ということで,目の前の双子座ではなく,異次元の向こう側にいる敵を目指してサンダーウェーブを瞬はくり出します。

アンドロメダの鎖は,次元を超えて攻撃できるなんて…,なんて素晴らしい装飾品。自分は安全なところに身を置いて,攻撃することできるじゃん。

サガやシャカも行っている遠隔攻撃を瞬がしないのは,瞬の戦いに対するポリシーなのかな?

鎖は次元を超えて,教皇を直接攻撃します。

闇の声

直接攻撃されて,動揺しまくりの教皇。

青銅聖闘士にしてやられてしまえば,驚くのも無理はない。

よさないか!!

ここまでくればこの勝負はおまえの負けだ。見苦しいマネはよせ…。

文庫版『聖闘士星矢(5)』P145

なぜか闇の声に説得されて,心を落ち着かせる教皇。

心を落ち着かせるものの,青銅聖闘士を皆殺しにしたると本気になってしまってます。

大人を本気にさせてしまった子どもたち…,ってところかな。

双子座

戻ってきた瞬の鎖には,双子座の正体を知る手がかりとなるような装飾品がぶら下がっていました。首にぶら下がっていたアクセサリーをゲットしてくるなんて,なかなか優秀な鎖です。

迷宮は消えたのに,まだいる双子座の聖闘士。

幻覚のようで幻覚でなし。

双子座の聖闘士に向けて攻撃してみれば,聖衣は解体してオブジェ形態に。

この双児宮と聖衣を操っていたものこそが,この戦いのすべての鍵を握る元凶なんだ!しかしこの双子座の聖衣のなんとさみしげな…。

陰と陽の悲しみを感じるのは,僕の気のせいだろうか…

文庫版『聖闘士星矢(5)』P149

名前こそ出ていないものの,聖域に潜む邪悪の正体が瞬にも分かってきたようです。

なぜか天秤宮

瞬のお陰で異次元が消えて,氷河は十二宮のどこかに落ちます。

敵を異次元に送り込んでも,技を解いてしまえば現次元に戻ってきてしまうということは,敵を異次元に留めておくためには,ずっと技をかけ続けなければならないということなのかな?

一過性に目の前から消し去るだけなんですね。

氷河が落ちたところには,氷河の師である水瓶座のカミュ。

水瓶座カミュ
『水と氷の魔術師』と云われるカミュですが,氷技はあっても,水を操る技を見たことがありません。一応水瓶座だから水が付いてるのでしょうけれど,実際には氷しか操っていません。白鳥座氷河の師匠で,常に『クールであれ』と氷河に教えていますが...

宝瓶宮はまだずっと先だ。ここは七番目の宮,天秤宮だ!

文庫版『聖闘士星矢(5)』P152

持ち場を離れたカミュ

それはそうと,宝瓶宮から天秤宮までかなり距離があります。最初からこうなることを予測していなければ,天秤宮になんて出向くことは出来ません。

双子座に異次元送りにされることを見越し,天秤宮に誘い込む作戦をねっていなければ出来ません。双子座の聖闘士は行方不明になどなっていないことを知っていなければ出来ないことです。

なぜこの天秤宮にカミュがいるのかというと。

氷河,おまえをここで止めるためだ。師である私の命令だ。これ以上先に進むな。死にたくなければここで止まれ,氷河よ…。

文庫版『聖闘士星矢(5)』P152,153

これも師匠の愛かな。

進むためには師を倒さなければならないということですが,このときの氷河はまだ師に拳を向けることなんて出来ません。

聖闘士星矢の世界では,師弟の絆が強く,おそらく師に拳を向けることが出来ないのが一般的な価値観です。羊師弟とか…。

相変わらず乳臭さの抜けんやつよ。母親の遺体の眠る船をシベリアの海溝に落としてやってもまだ抜けんとは…

文庫版『聖闘士星矢(5)』P155

シベリアに海溝なんてありませんから!

ここでスーパーマザコンの氷河の本領発揮!

マーマのこととなると,理性が吹っ飛ぶ氷河。氷河の一番弱いところでもあります。弱いところを突かれて,さっきまで師に拳を向けることなんて出来ないと言っていた氷河はどこへやら。

怒りのままにダイヤモンドダストーー!

このときの氷河の小宇宙はカミュの足元にも及んでいません。氷河のダイヤモンドダストなんて,カミュに片手で受け止められてしまいます。

あまいぞ氷河。ダイヤモンドダストは私がおまえに授けたもの。それにこの程度の拳ではこの先通用しない。必ず殺される!ならばいっそのこと,師である私が引導を渡してやる!

文庫版『聖闘士星矢(5)』P157

他の黄金聖闘士に弟子が殺されるくらいなら,自分が殺してやるってか!?

オーロラエクスキューションのモーションを氷河はわざわざ読者のために細かく解説してくれています。オーロラエクスキューションをみるのは,氷河ははじめてではないと思うのですけど,はじめてなのかな?

さらば氷河

師の必殺技をくらって,今までの人生が走馬灯のように氷河を駆け巡り……。

氷河の小宇宙が一瞬大きくはじけ…その後完全に消えてしまったとは…

文庫版『聖闘士星矢(5)』P164

氷河に一瞬でも小宇宙を弾けさせるような瞬間なんて,あったか?

ダイヤモンドダストを放ちはしましたが,それほど大きくは燃やしていないと思います。燃やしていたのは,師匠のカミュの方では?

氷河は異次元に消えていたわけですけど,十二宮のどこかに落ちていたらしいことは,小宇宙で他の青銅聖闘士たちは感じ取っていたのですね。

その氷の棺はいかなることがあっても溶けん。また,たとえ黄金聖闘士数人の力を持って破壊しようとしても不可能なのだ。おまえの肉体は永遠に朽ち果てることはない。魂は天に登っても…。この無人の天秤宮で永遠に…さらば氷河よ…

文庫版『聖闘士星矢(5)』P169

涙を流すくらいなら,やるなよ。

それに,氷河の棺を作るのなら,天秤宮ではなく自分の宝瓶宮に作れと言いたい。

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