第24話『戦え!女神のもとでの巻』の感想

ツッコミ,感想,ネタバレありです。ネタバレO.K.の方のみ御覧ください。古い作品なので,ネタバレも何もないかもしれませんが,一応忠告しておきます。漫画の話とわかっていても,科学的に突っ込みたくなることってありますよね。

本編

砂浜に寝転がっている星矢のもとに,他の青銅聖闘士たちが集まってきました。

散々星矢の小宇宙が爆発していたので,さすがにただ事ではないことぐらい気づいて集まってきたのでしょうね。

アテナを守れ

セイヤ アテナを守りなさい

文庫版『聖闘士星矢(4)』P7

砂浜に魔鈴さんからの書き置きがあります。しかも日本語です。誰が星矢と魔鈴に,日本語を教えていたのでしょうか。漢字混じりの文章ですよ。

砂地に書き置きです。砂が湿っていなければ書けません。時間が経ってしまうと,当然字は消えてなくなります。星矢が意識を取り戻す時間を見込んで,その直前まで待っていたのでしょうか。

字が書けるほど湿った砂地であるということは,当然星矢が寝転がっているところも湿っているということになります。星矢は傷だらけです。海水が傷にしみてめっちゃ痛そうですが,さすがは聖闘士ですね。

第一,女神なんていうものが本当に存在するのかな? by 紫龍

文庫版『聖闘士星矢(4)』P7

女神の聖闘士なのに,なかなかひどいことを言っています。

聖闘士は,女神を護るために存在する戦士です。

という基本中の基本とも言えるものがあるのですが,教えられていないのでしょうか。特に紫龍なんて,あの老師の弟子だぞ?

ん~,女神の聖闘士であることは頭では分かっていても,実際に女神が存在しているのかどうかなんて,見たことも実感したこともないから,この段階で信じろという方が無理か。

城戸光政

星矢たちが必死に守った黄金聖衣は,ミスティに偽物呼ばわりされています

この黄金聖衣は結局本物だったわけですが,白銀聖闘士には本物と偽物を見分ける能力がなかったことを示していますね。それだけ巧妙に黄金聖衣がカモフラージュされていたということでしょうか。

星矢はそんな偽物の黄金聖衣を護るためにボロボロになったということに嫌気がさしています。

でもそれ以上に,

今度の銀河戦争にしたってそうさ。聖闘士の戦いを日本でやりたいというバカげた欲求で始まったことだろう。そのために一体どれほどの人間が泣いたり死んだりしたと思っているんだ。そんなヤツが俺たちの父親だってのを信じられるのかよ!?

文庫版『聖闘士星矢(4)』P11

城戸光政が父親だという真実に紫龍と瞬は驚きますが,兄弟ということにも驚け,と思います。なんか,兄弟であるということは知っていたというような反応だぞ。

氷河はこのことは知っていますね。星矢の説明に補足しています。それ以上に氷河はいろいろと告白しちゃってます。

聖域から死闘を演じるお前らを抹殺してこいと司令を受けたのだ。

(中略)

結局,決断の甘さが俺自身もお前らの仲間とみなされ,聖域から狙われる羽目になっちまったがな…

文庫版『聖闘士星矢(4)』P14

クールなようで全くクールでない氷河の性格全開ですね。

普通の感覚なら,身内を討伐することなんてできませんけどね。そう考えると,実の弟を幽閉できてしまうサガの冷酷さが際立ちますね。

氷河は出生の秘密を知っているがゆえに,一輝に同情すらしています。

なら,氷河も一輝と同様にすべてのものを消し去ろうという気持ちにならなかったのは,氷河の優しさなんでしょうかね。

誰だってあの城戸光政の血が流れていると思えば,自分自身の体さえも捨てたくなるさ。いっそ,体中のすべての血を流し尽くしてな。by 星矢

文庫版『聖闘士星矢(4)』P16

に対して,紫龍たちは今回の戦いでかなりの血を流したから,光政の血はほとんど流れていないと納得しあっています。

血は流れ去っても,遺伝子は変わりませんから。そもそも血球たちの寿命なんて短いし,造血幹細胞まで失われたわけではないですから。

自分たちの存在を正当化するためには,そう解釈せざるを得ないので,彼らのためには突っ込んではいけないところですね。

そんな青銅聖闘士の様子を崖の上から見ているシャイナさん。

アテナ沙織

偽物と言われたものの,それでも自分たちが守った黄金聖衣です。黄金聖衣を持って星矢たちはグラードコロッセオに戻ると,グラードコロッセオは廃墟と化していました。廃墟と化したグラードコロッセオでは,沙織が待っていました。

グラードコロッセオは白銀聖闘士数人に破壊されたことがあとで分かるのですが,その間沙織は何をしていたのでしょうか?

アテナの力を持ってすれば,白銀聖闘士からの破壊を防ぐことはできたはずです。

わざと破壊させたとしか思えません。

星矢たちは黄金聖衣をおいて立ち去ろうとしますが,当然沙織は引き止めます。そしてここから衝撃の真実が語られます。しかもとんでもなく強大な尋常でない小宇宙を纏って。

13年前

城戸光政がギリシアを旅行中,半死半生のアイオロスに出会い,そこで語られたにわかには信じがたい話。そして黄金聖衣と赤ん坊。

その赤ん坊こそが何百年日に一度この世に降臨する女神の化身であり,その化身が城戸沙織。

いずれこの女神のまわりに真の力と正義を持った少年たちが集まってくるでしょう…(中略)その中から成長した真の聖闘士にこの箱を与えてください。この射手座の黄金聖衣を…

文庫版『聖闘士星矢(4)』P26

守護星座が射手座限定であることを,アイオロスは伝えなかったんだな。

カラス

衝撃の真実だけれども,今までにいろいろとひどい目にあったがゆえに納得はできない星矢たち。頭では分かっていても,心はそう簡単に納得できるわけない!何しろ,目の前にいる沙織はワガママで傲慢なお嬢様ですから。

黄金聖衣が星矢を守ってくれたことはあってもね。

青銅聖闘士たちがグラードコロッセオ出た後を見計らったかのように沙織を連れ去るカラスたち。もう少し青銅聖闘士たちがグラードコロッセオから離れてから襲えばよかったのに,焦ったのかな。相手が青銅聖闘士だから舐めていたとか。

紫龍たちはカラスから黄金聖衣を奪い返して,星矢は連れ去られた沙織を追いかけることに。

聖闘士カード最後の登場シーン。以後,聖闘士カードの存在は忘れ去られることに……。氷河がカードを投げて,カラスを撃退しました。ダイヤモンドダストでも良さそうなものですが。

白銀に烏座のやつがいると聞いたことがある。そいつはまるで自分の手足のようにカラスを使いこなすそうだ。by 氷河

文庫版『聖闘士星矢(4.)』P41

さすがは師匠が黄金聖闘士だけある氷河です。紫龍同様,博学です。

烏座のジャミアンは崖の上にいます。沙織をさらったカラスたちは空を飛んでいきますが,星矢はおそらく地上を走っています。カラスの飛ぶスピードはそれほど早くないとはいえ,山あり谷ありの道を走って追いかけるなんて,さすが聖闘士です。

ただのカラス相手なら,星矢の勝ちです。1羽残らず叩きますが,落ちた羽が星矢の体を覆い尽くします。息ができないほどに。

しかしそこは主人公。小宇宙を燃やせば烏の羽の繭なんて問題になりません。そんなチンケな技が白銀聖闘士の技ということのほうが問題です。白銀聖闘士らしくありません。

ジャミアンはカラスたちに沙織を聖域まで運ぶように命じますが,カラスは渡り鳥ではないのだから,聖域まで飛んでいけるような飛翔力なんてそもそも持っていません。それにカラスのスピードでは,聖域にたどり着くまでに一体何日かかることになるのやら。正気か!!

星矢,流星になる

カラスを撃ち落として沙織を助けたのは良いものの,衝撃で右手が折れます。

そこに登場するのが,聖衣を纏ったシャイナさん。利き腕の右手には,聖衣がないんですね。

このタイミングで意識を取り戻す沙織。ジャミアンとシャイナに挟み込まれた星矢は,300m以上もある崖下へダイブ! この時,星矢と沙織には吊り橋効果による絆が誕生した。吊り橋効果としか思えないよ。

空気抵抗があるので,どこかの地点で加速度はつかずに等速で落ちていくのでしょうけど,それでもかなりの速度で落ちていくことになります。

その姿はさながら流星のよう。

白銀以上のテレポート能力がある聖闘士なら,テレポートして逃れてしまうのでしょうけど,この頃の星矢にそんな能力はまだありません。

星矢自身の小宇宙の力と女神の力の相乗効果で助かったんでしょうね。

女神の小宇宙

星矢は気を失っています。今度は沙織が星矢を守る番です。

女神に技なんてありません。あるのは女神の強大な小宇宙だけです。この強大な小宇宙で,カラスは沙織ではなくジャミアンを襲います。崖上にいる白銀聖闘士たちは強大な小宇宙に驚きます。

これだけの小宇宙をもつ人間は,おそらく黄金聖闘士の十二人にもおるまい。ここまでの小宇宙を持つものといえば…

ま…まさか

女神以外いない!

文庫版『聖闘士星矢(4)』P73

女神以外の神の可能性は考えないのか!もしかしたら強大な邪神の可能性もあるんだぞ。

沙織も最初から小宇宙を使っていれば,グラードコロッセオを破壊されることなんてなかったでしょうし,星矢もこんな目に合うこともなかったと思います。

フェニックス一輝

ここで一輝の登場。美味しいとこを持っていきます。

燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんとはまさにこのことだ。消え去るのはお前の方だ,カラス!この鳳凰の羽ばたきひとつでな!!by 一輝

文庫版『聖闘士星矢(4)』P79
燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らん

ツバメやスズメのような小さな鳥には,オオトリやコウノトリのような大きな鳥の志すところは理解できない。小人物には大人物の考えや志がわからない,というたとえ。

つまりは,「志を高くもつ者の考えはそうでない者には理解できない」という意味です。

「史記」陳渉世家

まあ,鳳凰に比べたらカラスはね……。

デスクイーン島暮らしの一輝がどこでこのような言葉を知ったのか,最大の謎です。

デッドライン

このままおとなしく日本を去れば,命だけは助けてやっても良い。by 一輝

文庫版『聖闘士星矢(4)』P85

青銅聖闘士のくせに,白銀聖闘士相手にかなりの自信です。

格下の青銅聖闘士にこんなことを言われたら,黙っておられるわけがないでしょう。しかも地面にラインを引いて,

お嬢さんと星矢が無事ここからいなくなるまでこの先よりこちらに入るな。入ったやつは死ぬぞ!by 一輝

文庫版『聖闘士星矢(4)』P87

格上の白銀聖闘士にとって,バカにされている以外の何ものでもありません。デッドラインを超えて殴りに行くに決まっているでしょう。

そしてデッドラインを超えたら一輝の宣言通り殴られてやられているなんて,恥ずかしすぎます。

殴られて始めてその相手が,デスクイーン島を制圧したフェニックス一輝と気づくなんて,頭の回転が悪すぎて泣けてきます。お前らの目は節穴かと。

ここで地獄の番犬座ダンテが本気を出して必殺技を出すものの,一輝にいともたやすく背後を取られて,殴られて終わり。

白銀聖闘士なのに,情けないことこの上ない。

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