ツッコミ,感想,ネタバレありです。ネタバレO.K.の方のみご覧ください。漫画の話と分かっていても,科学的に突っ込みたくなることって,ありますよね。
本編
美衣は必殺技をエモニに繰り出しますが,あっさり交わすエモニです。さすがは邪精霊。邪霊士とは実力が違います。かすりもしません。
エモニも正体を表します。服の下には邪霊衣を纏っていました。邪霊衣は,血の色と闇の色が混ざったような色とあるので,赤黒いというか,赤褐色というか,そんな色なのでしょう。
子どもだけど,若干女性らしい体つきをしているので,思春期が始まったばかりの10歳ぐらいの設定なのでしょうか。
エモニも美衣に必殺技を繰り出します。蝶のような花のようなものが,美衣にまとわりついていきます。ロベリアの花と言っています。
和名をルリミゾカクシといいます。瑠璃蝶草とも瑠璃蝶々ともいわれるキキョウ科の多年草です。ロベリアという名前は属名のLoberiaからきています。園芸品種としてさまざまな色のロベリアがあるようです。
ロベリアは,美衣の生命力を削っているのでしょうか。花がまとわりつくだけでは大したダメージにはなりません。
美衣は花にまとわりつかれる中,エモンを泡で捉えます。ただの泡では捉えられないので,かなり粘っこい泡なのかもしれません。ゴキブリを泡で固めてしまう殺虫剤がありますが,そのような類の泡なのでしょう。
美衣はエモニに,アテナ沙織に忠誠を誓う理由というか,魅力を伝えます。その魅力故に,沙織を守っているのだとか。
早い話,全然神には見えないかもしれないけれど,人として生まれて,人として悩み,人を信じて守ろうとしている心を守るのが,美衣の役目だということです。沙織にはカリスマ性があるということですよね。
エモニを泡で固めたところで,必殺技です。
斗樹
城戸邸に現れた斗樹は,聖闘士になって日本に帰るつもりでいたのに,結局聖闘士になれないどころか命を落とし,邪霊士になってしまいました。
聖闘士に慣れなくても,雑兵として生きる道もありますが,聖闘士になっても雑兵になっても,結局いつも死と隣り合わせですね。そんな修行に子どもを送り込んだ城戸光政って……。
沙織が斗樹に近づくのを止めようとする邪武ですが,沙織の言うことに逆らえない邪武は素直に下がります。本当に素直なやつです。
沙織は全く怯むことなく斗樹に近づきます。なかなか肝が座っています。さすがは女神です。
斗樹は死に追いやった城戸家に恨みがありますが,沙織の小宇宙に触れると,穏やかな表情に代わって成仏します。本当は恨みなんて思っていなくて,日本に帰りたかっただけなのですからね。
優しい心の持ち主なのに,日本に帰りたいという心に付け込まれてしまっただけに過ぎません。
斗樹が成仏した後に,スノードロップの花が舞います。美衣の花に関する知識には,毎回脱帽します。勉強していないと,こんなにスラスラ出てきません。
和名をマツユキソウと言いますが,他の花をマツユキソウと呼ぶこともあります。ヒガンバナ科の植物です。キリスト教と関わりがあり,修道院の庭でよく育てられていました。
斗樹の魂がエリスに弄ばれたことからでしょうか,沙織はエリスとの戦いへの決意を新たにします。
その声をどこかで聞いていたのでしょう。エリスが答えます。
沙織も神なんだから,エリスがすぐ近くにいることに気づけよと,思ってしまいます。
空からエリス
以前に登場したときより,さらに小宇宙が強大になって登場します。急成長したエリスの驚く沙織です。いい加減,沙織も女神として急成長をしてほしいものですが,人として生きている以上,人としての心が邪魔をしているのでしょう。
忘れぬぞ…。かつてお前にこの林檎に封じられ,魂ごと宇宙に放たれた屈辱…!ふたたびこの地上に戻り,肉体を獲た今,存分に借りを返してやる。そして,此度こそ,この大地を我が手に!
『聖闘少女翔(2)』P152
エリスって,かなり粘着気質……。どんだけねちっこいんだか。
牽制しあっているつもりだけど,小宇宙はエリスのほうが上。まだまだ覚醒しきれていない沙織です。女神へと変わる迷いがまだ吹っ切れていません。
力が弱すぎて,逆にエリスにりんごに封じされそうになってしまいます。
そこに間一髪で登場したのが,翔子です。
エクレウス翔子の誕生
翔子は突然マユラにアテナの元へと飛ばされたようです。
まだまだ修行中。聖闘士になったわけではありません。
女神の危険を察知したマユラによって,聖衣ごと突然飛ばされました。空を飛ばされたとありますが,相当高く飛ばされているように見えますが,ほとんど怪我をしていないのは,流石です。普通なら,死んでいる高さです。
翔子が振り返ると,空には黒いドレスを纏い,黒い翼を生やした響子がいます。エリスはまだ完全にエリスにはなっていません。響子の心が残っています。
一瞬だけ,エリスの小宇宙が弱まります。
沙織を「人として生きている」とバカにしていたエリスですが,エリスだって依代は人です。人の心が残っていたって不思議ではありません。
小宇宙がまだ未熟な翔子は気づきませんでしたが,沙織は気づいています。
子馬座の聖衣が響子に共鳴し,さらに翔子に共鳴し,翔子の体を覆いました。
子馬座の聖衣は,翔子を子馬座の聖闘少女とみとめたということでしょう。あまりの出来事にあっけにとられる翔子です。聖衣は響子と翔子の両方の小宇宙に反応しているようです。
響子の小宇宙はエリスの中にあります。聖衣と共鳴してしまっては,エリスの拒絶反応を示さざるを得ないのでしょうね。
エリスだって,完全に覚醒しきってないじゃん!
ひるんだエリスに対し,翔子は必死に呼びかけます。エリスにとっては忌々しい小宇宙の共鳴です。ほとんどやけくそです。やけくそになって小宇宙攻撃を仕掛けますが,
わたしが…アテナを護る
翔子
かっこいいセリフじゃないですか。
熱血少年漫画にありがちな……(これ,熱血少年漫画だけど……)。
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