Stage15『聖域からの刺客』の感想

ツッコミ,感想,ネタバレありです。ネタバレO.K.の方のみご覧ください。漫画の話と分かっていても,科学的に突っ込みたくなることって,ありますよね

目次

本編

セインティアの相手をするのはカティアがすべて引き受けるとばかりに進み出ます。戦う気満々です。

シャオリンvs.カティア

登場したカティアに,先手必勝とばかりにいきなり必殺技攻撃するシャオリン。バックの子熊ちゃんは可愛らしさと少しの獰猛さがあります。

可愛いほうが上回るかな。

実戦経験のない未熟な技…。言葉とは裏腹に,戸惑いに満ちた小宇宙

『セインティア翔(4)』P92

シャオリンにとって先輩と戦うことが初陣となりました。

あなたにも覚えがあるはず。部活のデビュー戦で緊張しすぎて全く普段どおりの戦いが出来なかったことを……。

スポーツの勝ち負けは問題になることはありませんが,聖闘士の戦いは修行以上に生と死の隣合わせどころが,命が掛かっています。生きるか死ぬかの戦いです。

デビュー戦で,しかも本来は味方であるはずの先輩相手に本気で戦うことなど,よほど神経が座っている後輩でなければ無理です。

聖闘士の能力は小宇宙で決まるので,戸惑いに満ちた小宇宙で攻撃したところで,経験を積んだカティアのほうが優るのは当然のこと。

あっさりの氷の壁に阻まれて,逆にカティアの技をくらって氷漬け…。避けるということを知らないのでしょうか。聖闘士なら,避けることくらいよう。

あっという間にシャオリンの氷の棺の完成。

シャオリンが低体温症にならないかどうか心配です。というか,顔まで氷漬けにされたら,呼吸が出来ません。

他愛ないな…。後は私の意思一つで粉々に砕け散る

『セインティア翔(4)』P96

粉々に砕け散るためには,シャオリンの体も完全に凍結している必要があります。この後シャオリンが生きて出てくることを考えれば,シャオリンの体が完全に凍結しているわけではないことがわかります。

氷は硬いですが,凍っていない人間の体は柔らかいので,粉々に砕けるようなことはないと思います。

美衣vs.カティア

ともにアカデミーでアテナに忠誠を誓ったはずのカティアがアテナに敵対していることに,驚きを隠せない美衣。

そりゃそうだ。

アカデミーという箱庭を出て私は知ったのだ。地上の平和のため中世を誓うべきはその娘ではなく聖域の教皇だと!

『セインティア翔(4)』P97

まだ中学生でまだ神様らしいことを何一つ成し遂げていない沙織よりも,歳上で威厳のある教皇の方に惹かれてしまうのは,何ら不思議ではありません。

下半身から徐々に美衣も氷漬けにされていきます。

氷の源となる水分子は,一体どこから調達してきているのでしょうか。

氷の聖闘士は,水を調達する念動力も持ち合わせているということか。

聖域の教皇

アカデミーでは,教皇はまだ赤子のアテナを殺そうとした邪悪の化身だと教えられます。

しかしそれは,カティアにとっては真ではありません。

目の前で起こったことをどう解釈するかであり,教えられたことに無理やり合わせることもあれば,教えられてきたことに疑いを持つことだってあります。

科学の世界では疑いを持つことが重要視されますが,聖闘士の世界では神(アテナ)に疑いを持つことは,それすなわち敵という解釈になってしまいます。

それだけ取り巻きの信仰心というか,忠誠心が厚いことの現れなのかもしれません。

カティアの回想

任務中に邪精霊の襲撃を受け,傷だらけになり,ピンチを救ってくれたの聖域の(偽)教皇ことサガ。

神の如き慈愛と正義に満ち溢れた…偉大なる小宇宙を纏われた人間。

『セインティア翔(4)』P100

善サガはシャカでも見破れないほどの正義のサガですからね。

ピンチの時に現れた男がイケメンとなれば,吊り橋効果がさらに倍増されて,カティアが惚れ込んでしまうのも無理はありません。

まだ中学生の沙織より,さぞかし頼もしい存在に見えたことでしょう。

アテナをあっさりと裏切って,うっかり教皇側に付いてしまう気持ちも分からなくもありません。それが乙女心ってもんよ…。

沙織vs.カティア

目の前にいるアテナと言われる人物が,まだ神の力を本領発揮できていません。イケメン成人男性の,しかもピンチを救ってくれた人にうっかりなびいてしまったカティアには,共感できます。

カティアは「忠誠」というよりも「惚れた」に近いのではないでしょうか。

そこは,女性の作者さんらしさが出ています。

そのまま教皇になびいて教皇の命に従う程にまで惚れ込んでしまうとはね…。気持ちはわかりますが,聖闘士としては失格です。

あなたがもし真のアテナ様であるというなら,その聖なる神の小宇宙で解きほどけるはず。

『セインティア翔(4)』P103

沙織が真のアテナであれば封じることができるはずだと,アイオリアがライトニングボルトを放った行為を連想させます。

聖闘士の攻撃を封じ込めると考えられているアテナですが,カラスにさらわれたり,石化しかけたり(Netflix)しているので,あまり当てに出来ない証明方法ですね。

ここでもしっかりカティアの技を受けて両手が凍り始めています。

あなたを必死に守護していた者たちも,今,まさに息絶えようとしているというのに,私の技すら抑えられないとは…

セインティア翔(4)』P104

凍結されてからの時間を考えると,すでに窒息死しているレベルです。

しかしシャオリンも美衣も聖闘士なので,まだ生きています。生身の人間ですが,驚異の防御力を持つ聖闘士は特別な存在と言えるでしょう。

カティアが受けた命令は,アテナを殺すことではなく聖域に連れて行くことなので氷漬けにして…,どうやって運ぶのだろう?自分で担いで運ぶのか,それともユアンたちに担がせるつもりだったのか。

翔子

友人と別れてグラードコロッセオに向かった翔子が到着しました。

主人公は,アテナの危機にタイミング良く登場します。

セインティアたちの様子をグラードコロッセオの上から眺める白銀聖闘士の2人。セインティアたちの会話が聞こえているとは思えないけど,きっと小宇宙を使って地獄耳状態にしているのだと思います。

みな年端も行かぬ女子ばかり…,あの城戸沙織という令嬢も,何者かに利用されただけの傀儡なのかもしれん。おそらく教皇もそう考えておられるのだろう。

『セインティア翔(4)』P107

やってられね~,という表情ですが,2人とも落ち着いていて冷静ですね。

沙織を殺さずに聖域に連れていけという教皇の意図を考えて,正義について考察するなんて,良い奴らです。

エクレウス…翔子だと…!?まさか…響子の…?

『セインティア翔(4)』P110

カティアは響子から妹の翔子のことを聞いていたようですね。

沙織は翔子を戦いの場から遠ざけたつもりだけど,聖闘士の宿命を負っているからには,戦いの場に戻ってきてしまうのです。

守りたいもの

神様って,勝手だよね。なんでも一方的に人のこと決めちゃってさ。でも…私自分で決めたの!今は沙織さんを守るって!

『セインティア翔(4)』P110

人に言われて行動するよりも,自分の頭で考えて出した答えに基づいて行動したほうが,気合が入ります。

この時の翔子は,姉とは関係なく,本当の意味で聖闘士の宿命を背負う覚悟が出来たのかなと感じます。自分の真の意思に基づいて行動しているような気がします。

そんな行動を,自分もできるようになりたい…。

そんなふうに熱くなっている翔子に,カティアは冷静に対処します。

そんなことをしたって,姉の響子の二の舞になるだけですし,沙織の未熟な力では地上の平和を守れるわけがないと…。

でも,自分の頭で考えて,覚悟を決めた者の思いとは強いものです。

翔子だって,沙織がまだ未熟なのは百も承知です。そんなことは当たり前だという言葉にカティアはびっくりします。

カティアはきっと完璧主義なんですね。

カティアはアカデミーで優等生だったことも関係があるのかもしれません。相手にも完璧を求めてしまい,未熟な沙織よりもサガのほうが完璧に見え(実際そうですし)て付き従ってしまうのは,仕方のないことなのかもしれません。

翔子にとっては,沙織や響子が一生懸命翔子を守ろうとしてくれた借りがあります。

だから今度は私が守る…!それだけだよ!!沙織さんが神様だろうがなんだろうが関係ない!!

『セインティア翔(4)』P114

人を守るのに,大義名分なんていりません。

兵士も,多くは自分の身近な人を守るために戦っているに過ぎません。

そんな翔子にカティアは必殺技をくり出しますが,翔子は小宇宙を燃やしてカティアの氷を溶かします。

ちなみに,この時翔子は聖衣を纏っていません。

生身です。

生身の体で小宇宙を燃やしているので,聖衣によるブーストがありません

生身の体で攻撃を受けて,ブースト無しで跳ね返してしまうほどの小宇宙です。カティアも沙織も驚くのも無理はありません。

もっと燃えろ…わたしの小宇宙!!何度倒れても…決して諦めなかったあの人のように…!!

『セインティア翔(4)』P117

翔子にとって,星矢の戦いは勇気づけてくれるものでした。

翔子が放った流星拳がカティアに当たろうとした時に,ユアンが割り込みます。

マユラ様

ユアンがぬるい戦いにしびれを切らしての割り込みです。

ユアンが技を撃とうとしたところ…。

沙織や翔子たちセインティアがテレポートされました。

シナトと未来が登場したので,技の仕掛け人がマユラだと分かります。

あなたの小宇宙の異変を察し,師が強制転移させたのです。あとは師にお任せください。

『セインティア翔(4)』P125

同時に4人をテレポートさせるなんて,ムウほどではないにしろかなりの超能力使いであることが分かります。

このようなときのために,今まで五感を断ち,力を蓄えていたのです。

『セインティア翔(4)』P116

五感を断っていると小宇宙が増大する聖闘士たち。

感覚というものは,使用しないと神経がどんどん退化していくものなのですが,聖闘士が小宇宙を増大するために使用しない場合は,神経退化は問題にならないのでしょうか?

車椅子に乗っているなんて,筋肉が退化していてもおかしくないレベルです。

なのに普通に立ってます。

殻から抜け出せぬひな鳥たちよ…。今こそその曇った目を覚まさせてやろう。この孔雀座のマユラがな!

『セインティア翔(4)』P128

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