ツッコミ,感想,ネタバレありです。ネタバレO.K.の方のみご覧ください。漫画の話と分かっていても,科学的に突っ込みたくなることって,ありますよね。
本編
城戸邸のバルコニーで,沙織はエリスの小宇宙が増大していくのを感じます。そこに,マユラが登場します。マユラの口ぶりから,沙織とマユラは過去に何度か会ったことがあるようです。城戸邸では,聖闘士は顔パスの可能性がありますね。
まもなくエリスは覚醒します。しかし今のあなたでは太刀打ちできない。今すぐに小宇宙を消し,身を隠されたほうがよろしいかと。
『聖闘少女翔(3)』P127,128
アテナの小宇宙は日に日に成長しているけど,それはまだエリスに遠く及ばず。
それにしても,場所で神々が小宇宙をぶつけ合っていたら,他の地域にいる聖闘士たちも気が付きそうなものです。星矢たち青銅聖闘士は銀河戦争に参加するためにすぐ近くにいあるはずなのに,誰も助けないどころか気づいていないのは不思議ですね。
私は戦女神アテナとして…運命を切り開くため戦っている人間に背中を見せることは絶対にできないのです!
『聖闘少女翔(3)』P128
力はまだ未熟ですが,覚悟だけはある沙織です。
エリス響子
エリスの前では,ミロとリゲルの戦いが続いています。お互いに必殺技を出し合っています。白銀聖闘士のリゲルですが,響子を守りたい一心さがリゲルを強くしています。愛の力ってすごいですね。
激しい小宇宙のぶつかり合いで,ミロもリゲルも,翔子も美衣も吹き飛ばされてしまいます。
あれだけの小宇宙のぶつかり合いをいておきながら,意外と周囲の損傷は小さかったりします。小宇宙がお互いの力を相殺しあっているからでしょうか。
翔子はその中でも前へ進んで,響子のもとへと行こうとします。この状況で近づくなんて,危険ですね。
ミロよりもやはりリゲルのほうがダメージは大きいです。纏っている聖衣の違いなのか,もともとの小宇宙の違いなのか。白銀はしょせん白銀。リゲルもセブンセンシズに目覚めていれば別ですが,そこまでは達していません。
やはりミロのほうが有利です。
だた…もはや立っているのがやっとのはず…。ならば次は…お前の体ごと後ろの邪神を撃ち抜く!
『聖闘少女翔(3)』P139
リゲルはギリギリですが,ミロには余裕が感じられます。
全力で抗え
2人の戦いを必死に止めようとする人物…,翔子が声を上げて……,必死です。エリスはまだ完全に目覚めたわけではないので,姉を助けたい翔子の気持ちはわかります。エリスを討つのを思いとどまらせようとするのも分かります。でもね,
…それでどうするというのだ?人の力では依代から神を引き剥がすことはできん!
『聖闘少女翔(3)』
地上の正義と平和のことを考えるのであれば,ミロのほうが正しいです。全体の正義を考えるのであれば,私情や私利私欲は捨てなければなりません。
あまりにも翔子がうるさすぎるので,ミロは翔子に,おそらくリストリクションをかけて動きを封じて説得を試みます。
今の状況はもはや…5年前とは違う…!地上の平和か依代の命か…選択せねばならん時が来ているのだ!覚悟のないものに戦場に立つ資格はない!!
『聖闘少女翔(3)』
良いこと言うねえ。戦士たる心構えが詰まっています。
あなたも…あの時言ってくれたじゃないですか。人には…運命を変える力がある…全力で抗え…って!!
『聖闘少女翔(3)』
翔子は,ミロのこの言葉を座右の銘のようにして生きてきましたからね。流石にミロもぐうの音も出ません。
美衣もミロの説得を試みます。
アテナ様は依代の犠牲を望んではいません。
『聖闘少女翔(3)』
たぶんきっとミロの頭は混乱中。だって,ミロにとってアテナはアテナ神殿にいるはずだし,聖闘少女のことなんて知らないし,アテナの侍女たる聖闘少女がこの場にいるのにアテナがここにいないから。
“聖闘少女”だと……!?まさか本当に存在していたのか…?だが君たちの言い分が本当だとして…アテナご自身は今ここにはおらぬではないか!
『聖闘少女翔(3)』
そうだよね,聖域にアテナも聖闘少女もいないのだから。聖域にいるはずの存在が聖域にいなくて,聖域の外にいるなんてね。
アテナの小宇宙
翔子たちにアテナが小宇宙で語りかけます。ミロはまだアテナの姿を見たことはありませんが,すぐにそれと分かります。さすがですね。
依代にされた響子さんを救うのは,おそらく今が最後のチャンス…。まだ…間に合います。さあ…響子さん。あなたが諦めない限り,綿入も諦めないと決めたのです。
『聖闘少女翔(3)』
ミロはその間,キョトンとしてます。
そりゃあ,普通にビックリするでしょう。姿の見えないアテナが直接語りかけてきて,伝説の聖闘少女が目の前に存在していて…。
翔子はアテナの小宇宙の力を借りて,意識を飛ばして響子の意識に直接語りかけようとします。でも,響子はエリスの魂に囚われています。響子に絡みつき,完全に融合しようとしています。
しかしアテナがそれを拒みます。融合しきれません。
響子
エリスは響子の体を離れ,翔子に襲いかかります。
その一方で響子はエリスを捕らえ,エリスが翔子に憑依するのを必死で抑えます。響子の翔子への愛ですね。
アテナ様…お許しください。エリスは私が引き受けます。聖闘士として…翔子の姉としていられるうちに,私とともにエリスを討ってください…早く!
『聖闘少女翔(3)』
なかなかできない覚悟ですよね。響子さんかっこいいです。覚悟を決めた人間は強いです。エリスを離しません。
全員はなれろ!!もう,どうにもならん!!
人の力を…侮るな…!!
忌まわしき邪神よ…!!天に還れ!!
『聖闘少女翔(3)』
トドメはミロが討ちました。キメてくれました。
エリス神殿が崩れ落ちます。しかし,エリスは復活を予感させるような言葉を残して,天に登っていきます。
われは滅びぬ…争いある限り…必ずや…血の香る戦場に…再び舞い戻ろう…
『聖闘少女翔(3)』
響子の小宇宙が,完全に消えてしまいました。血の香る戦場は,この先再び聖域に訪れます。エリスにとっては,エネルギーが補給される観光ですね。
恨んでくれて構わん…。だが,これでエリスの驚異は去った。君の姉は,立派な聖闘士だった。
『聖闘少女翔(3)』
ミロにとって精一杯の言葉だったのでしょうね。やっと会えた姉が目の前で討たれていなくなってしまったのですから。
結局響子を助けることができなかったので,翔子はその場で泣き崩れ,城戸邸では沙織が泣き崩れます。
ご自分を責める必要はありません。地上の平和のために殉じるのが聖闘士なのです。そしてあなたは戦女神アテナ。泣くのはこれで最後になさいません。
『聖闘少女翔(3)』
マユラ様かっこいいです。まだ未熟なアテナを,戦女神としてみちびこうとしています。
この日は,2人共ずっと泣いていたかもしれませんね。
泣いて泣いてスッキリして,沙織は銀河戦争への会見に臨みます。悲しみを乗り越えて,アテナとして前を向いて行かなければならないような覚悟も見て取れます。しかし目の奥には…,悲しみが感じられます。
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