昔のアニメなので今更ネタバレもなにもないのですが,一応ネタバレO.K.の方のみご覧ください。リアルタイムでTVアニメを見ていました。今再び原作と映像を見直して,感想を述べたいと思います。
当時はアニメが原作に追いついてしまったがゆえに,アニメオリジナルのエピソードが挿入され,それがまた原作との矛盾を生み出し,原作以上にツッコミどころ満載の作品となりました。ツッコミを入れながら楽しめるのも,この作品の良いところでもあります。
あらすじ
2つの入口に対し,二手に分かれて進むことにした星矢たち。
瞬と氷河の前に双子座の聖闘士が姿を現し,氷河は必殺技を繰り出しますが,技は跳ね返ってくるばかりで氷河は気絶してしまいます。
紫龍と星矢の前にも双子座の聖闘士が登場しますが,目の見えない紫龍はそれが幻影だと見抜き,星矢とともに双児宮を突破することに成功します。
双子座の聖闘士はそこに実態がないので,瞬の鎖が反応しません。実態がないにもかかわらず,双子座の聖闘士の技によって異次元に飛ばされてしまいますが,鎖のおかげで難を逃れますが,気を失っていた氷河は飛ばされてしまいます。
本編
青銅聖闘士たちが金牛宮を突破したことを教皇に知らせようとする雑兵ですが,残念ながら教皇は瞑想(メディテーション)に入ってしまったとのこと。
教皇の瞑想は100日間に及ぶこともあると言いますが,その間の食事や排出はどうしているのでしょう?さすがに禅僧でもしないと思う。
双子座の幻影‐氷河と瞬の場合

なんて薄気味悪いマスクだ,両サイドの顔がついているなんて。それにあの男,まるで存在感がない。ほら,よく見て!亡霊のようじゃないか!
本人を目の前にして,なんてひどいことを言う…。
実際には本体は別のところにいるのだけれど,この時の瞬はそんなこと知らないはず。
本人がいようがいまいが,「薄気味悪いマスク」とか「存在感がない」なんて言葉が出てくるなんて,本当に心が清らかな人間なのか,疑問に感じます。
幻影
抜けようとしても入り口に戻ってしまった双児宮。
双児宮にたどり着いた時,双児宮を抜けたと思った星矢と鉢合わせした時のことを思い出します(おそらく尺伸ばし)。

そうか!分かったぞ!おそらくこの双児宮は,やつが作り出した幻影なんだ!
氷河にそう言われて納得する瞬。瞬のアンドロメダの鎖が全く反応しないことにも合点がいきます。脱出しないことにも納得いきます。
全くクールじゃない氷河
瞬が止めるのも聞かず,

時間がない!受けてみろ!俺の拳をーっ!
と突っ込んでいきます。アホです。クールが呆れ返ります。
クールなんて言っておきながら,本質は猪突猛進の熱い男だから仕方がありません。
氷河の放った技はお約束どおり,跳ね返されて氷河と瞬が吹っ飛びます。

氷河,おかしいんだ。僕のチェーンが,殺気から戸惑っているようなんだ。つまり,あの双子座の黄金聖闘士に対してまるで反応しないし,むしろ敵がどこにいるのかわからない様子なんだよ。
瞬が忠告しても,全く意に介さないどころか,今度こそとますます意気込む氷河。あまりにも熱くなりすぎるから,クールでいようと心がけているんですね。

いかにやつが強大でも,今度はさっきのように行かないぞ!
氷河は少し,クールダウンしたほうが良さそうだ…。
結局,瞬の静止も聞かずに,最大の必殺技なんて繰り出すものだから,異次元に飛ばされるんですよ。
双子座の幻影‐星矢と紫龍の場合
星矢と紫龍組の前にも,双子座の聖闘士が現れています。

なに?双子座の聖闘士?そんなやつがどこにいる?
星矢に見えていても,紫龍には見えていない双子座の聖闘士。紫龍にとっては見えていないどころか,気配すらも感じません。
星矢は氷河と同じく攻撃を仕掛けようとしますが,紫龍は瞬と違って技を出そうとする星矢の腕を掴んで阻止します。瞬とは違い,紫龍の優しさが,垣間見えます。

星矢,早まるな!独り相撲をして傷つくのは,お前の方だぞ。
なんだろう…,瞬の場合ごちゃごちゃと説明しすぎたから,氷河には理解できなかったということなのだろうか…?紫龍の場合,言葉は短いけれど,説得力があるような感じがします。
そこが紫龍の良いところ。

双子座の黄金聖闘士は,ここにはいない。
星矢はそれでもなお双子座の聖闘士を攻撃しようとしますが,紫龍は星矢の腕をがっちり掴んで話さないので,星矢は攻撃できません。星矢がもがこうが,離しません。
紫龍も,なかなかパワーがあります。聖闘士の中では一番細身なのにも関わらず。
力づくの説得は紫龍らしいですね。

確かに小宇宙は感じる。この双児宮に入ったときから,異様なまでのこの小宇宙。しかし俺には,その小宇宙がこの場からではなく,もっと離れたところから放たれている気がしてならないのだ。
視力を失っているからこその冷静な判断。
星矢は視力に頼っているから,騙されてしまうのですね。

見える!この俺の見えぬ目に,双児宮の出口がはっきりと見える。
見えぬ目に出口がはっきりと見えるなら,なぜ双児宮に入ったときから見えなかったのか。周りに影響されて,見えていたものが見えなかったかもしれません。
星矢はそれでも目の前にいる双子座の聖闘士に惑わされて,紫龍の言うことを信じることが出来ません。
双子座の聖闘士は,敵である青銅聖闘士が目の前にいるのにも関わらず,攻撃してこないことを不思議に思わなかったのか?疑問に感じてしまいます。
紫龍に手を引かれて,半ば強引に双児宮を突破できた後でも,理解できぬとは…。
紫龍は幻影と双児宮に漂っていた異様な小宇宙について,星矢にわかりやすく説明しています。でも,星矢の頭は混乱中で全く理解できていません。
難しいことを考えることは苦手なようです。

時空とはるかな空間をを捻じ曲げて,敵の脳裏に直接攻撃を仕掛けることができる,恐ろしい黄金聖闘士に違いない。
敵の脳裏に直接攻撃を仕掛けることができるのなら,紫龍の視力に関わらず,直接攻撃できるような気がします。その理屈では,紫龍に効かなかったことの説明ができません。
異次元空間へ


貴様らの攻撃が何一つ通用せんということが,身にしみて分かったかな。
幻影だと思っていた双子座の聖闘士が喋ったことで,瞬は戸惑い始めます。

アンドロメダの鎖は,決して僕に跳ね返ってくることはないぞ!
氷河の技とは違いますからね。でも結局,攻撃対象がそこにいないから攻撃できないのですよ。
双子座の聖闘士に対して星雲鎖を敷いても,結局そこに実態がないので,1万ボルトの電流が流れようと関係ありません。

さあ,息の根を止めてやるぞ!黄金聖闘士の真の力の恐ろしさをとくと見ろ!アナザーディメンション!
正体をわからないようにしているのかどうか分かりませんが,教皇と双子座の幻影で声優さんを変えているので,演技の仕方に一貫性がないせいか,どこか違和感があります。
瞬はとっさに鎖を宮の柱に引っ掛けることができたので助かりましたが,氷河は異次元の彼方へと飛ばされていってしました。
鎖の防御性能に感心する双子座の聖闘士。
そしてもう一度アナザーディメンションを食らうことになります。1本の鎖はちぎられ,もう1本の鎖も千切れそうです。
ギャラクシアンエクスプロージョンではないだけ,優しさがあるのかもしれません。
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