第38話『激突!ゴールドセイント』の感想ツッコミ

昔のアニメなので今更ネタバレもなにもないのですが,一応ネタバレO.K.の方のみご覧ください。リアルタイムでTVアニメを見ていました。今再び原作と映像を見直して,感想を述べたいと思います。

当時はアニメが原作に追いついてしまったがゆえに,アニメオリジナルのエピソードが挿入され,それがまた原作との矛盾を生み出し,原作以上にツッコミどころ満載の作品となりました。ツッコミを入れながら楽しめるのも,この作品の良いところでもあります。

目次

本編

星矢が黄金聖衣を纏った時,天候まで急変して雷まで落ちています。

星矢が意識的にそんなことをしたとは考えられないので,おそらくアイオロスの残留思念が…。

恐るべしアイオロス…。黄金聖闘士は天候まで変えることが可能なのか…。(黄金聖闘士なら朝飯前にできてしまいそうなのが恐ろしい…,特にカミュ…)

わからん。お前ごときの体を黄金聖衣が覆うとは…。だが,現実にそれを見た以上,このまま立ち去るわけにはいかん。

アイオリア

そういってお姫様抱っこしていたシャイナを木の根元にそっと寝かせる優しいアイオリア。そしてマスクを被って戦闘態勢に入ります。

星矢vs. アイオリア

さあ,星矢!真の黄金聖闘士の力を,思い知るが良い!ライトニングボルトーッ!!

アイオリア

天候が変わったのはこのためなのか!?(別に良いんだけど…)

ライトニングボルトを放つに合わせて,空からわざわざ稲妻が落ちてます。

まさにライトニングボルト!

アイオリアのライトニングボルトに対し,空に飛ぶことで交わす星矢。

ニュートン力学的には問題はないのですが,アインシュタイン力学的に考えると,光速に近づくほど質量は無限大になり…,それすなわちブラックホールが発生するわけで,ブラックホールが発生すると地球が飲み込まれたり,時空の歪みも発生していまいます。

光速で動く質量のある物体のエネルギーもとんでもないものになっているので,こんなものがぶつかったら,地球が壊れます。

星矢も星矢で,光速を交わすために光速に近い速度が出ていると考えられます。

大気圏を脱出できるレベルのはずですが,なぜか上空数十メートルぐらいしか跳んでいません。

星矢は上空から,ペガサス流星拳をアイオリアに向けて放ちます。

少なくとも音速以上は出ているはずなので,発生する衝撃波により周囲の被害は甚大のはずですが,実際にはクレーターすらできていないって,どういうこと?

気が数本倒されているだけなんですけど…。

空から流星拳を放っていはいますが,反作用の力も発生しているのに,自然落下できているって…。

聖闘士星矢で物理学を真面目に考えたら負け……。面白いけど…。

なるほど,黄金聖衣を纏ったことによって,今までとは違うというわけか。

受けてみろ星矢,ライトニングボルトーッ!!

アイオリア

マントをバサッととってからのライトニングボルトです。

マント捌きがかっこいいです。

やはり黄金聖闘士にはマントが似合います。

至近距離からの本気に近いアイオリアのライトニングボルトですが,そもそも光速なので,距離なんて関係ありません。

借り物の黄金聖衣ではこのアイオリアの相手ではないのだ。教皇の勅命通り死んでもらうぞ。教皇はアテナを補佐するにふさわしい,愛と正義を持った偉大なお方だからだ!

いわば教皇は,神にも値するのだ

アイオリア

偽教皇が善サガの時しか見ていないのであれば,アイオリアのいうことは正しいです。

かくいう星矢も,悪サガのときの教皇なんて知らないはずです。

なぜか青銅聖闘士

なぜかここで氷河と瞬が駆けつけます。

どこで星矢の危機を感じたのか…,あれだけ小宇宙を激しくぶつかり合っているのだから,聖闘士なら気づかないほうがおかしいです。

星矢の体に,消えたはずの黄金聖衣が装着されている!?

驚くところはそこですか?

黄金聖衣が消えたときとは形が違うにも関わらず,消えた黄金聖衣と同じものであると断言できてしまうのは,やはり聖衣自身にも小宇宙が備わっているから識別できると考えるべきなのでしょうか。

氷河…,瞬…,早く…,逃げろ…

星矢

星矢に言われて初めてアイオリアの存在に気づく氷河…。

お前の目は節穴か!全く…,どこを見ているのだか…。

アイオリアがカミュだったら,星矢よりもその存在に気づいていたに違いない…,きっと。

しかもそこで,黄金聖衣が一つではないことに気づく2人。

瞬はともかく,氷河よ,あんたの師匠は黄金聖闘士のカミュだろ!と突っ込みたくなりましたが,TVアニメ版の師匠は水晶聖闘士という謎の聖闘士にされていたので,知らなくても問題はないですね。

聖衣をまとったアイオリアに,生身の体でぶつかっていく氷河と瞬ですが,腕一本で簡単に防御されてしまいます。

腕一本で,謎のゴールドバリアが張られています。

そんな技はなかったはずですけど…。

女神の名のもとに

悲しい定めだ。お前たちの友情には共感するが,正義の秩序は保たねばならん。さあ,アテナの名のもとに成敗する!

アイオリア

そういえば,星矢たち青銅聖闘士が聖域から命を狙われているのは,銀河戦争で私闘を繰り広げたからという理由に過ぎなかったはずですが,その理由がどこかへ行ってしまいましたね。

アイオリア,まさか君は,アテナが聖域にいると思っているんじゃないだろうな。

氷河

青銅聖闘士の分際で,黄金聖闘士様に対する口の効き方じゃないだろう。

階級だけではなく,年齢を考えても目上のものに対する言い方ではないです。

アイオリアの感情が,まさに天候をも変えています。アイオリアが怒ると,稲妻が落ちています。

アイオリアの光速の拳を,生身の体で受ける瞬と氷河。吹き飛ばされてそれなりのダメージは受けますが,無傷です。

アイオリアの大人気ない。

クールなアイオリア,どこいった!?

アテナ沙織登場

前回,何者かの小宇宙に呼ばれて席を立つ沙織が描かれていました。ここで動き出した沙織の登場です。

アイオリア,アーレスは,女神側に立つものではありません。

アテナ沙織

沙織お嬢様は,どこでアイオリアという名前を知ったのでしょう。

初めての面会のはずですし,アイオリアは沙織に対し名乗っていません。同様に,瞬や氷河に対しても名乗っていないのに,なぜか2人ともアイオリアの名前を知っていました。

このときの星矢に,小宇宙通信を自在に操る能力はまだなかったように思います。

沙織お嬢さんの小宇宙を間近に感じて,ビビるアイオリア。アテナを騙る小娘として,城戸沙織の名は聖域には知られていましたから,アイオリアが沙織お嬢さんの名前を知っていることに関しては,何ら違和感はありません。

アイオリア,私の話を聞きなさい。そうすれば,アーレスが正義の側に立つものではなく,悪魔だということがわかるでしょう。

アテナ沙織

普通に考えて,大学生が中学生の言い分を素直に聞くなんて,よほどのことがない限りないような気がします。当然ながら,素直に認めるわけがありません。

悪魔という表現が気になりますね。邪悪という表現は原作にはありましたが,悪魔という表現は原作にはありませんでした。

アイオリア,私は13年前,聖域であなたの兄アイオロスに命を救われたと聞いています。

沙織

アイオリアにとっては,衝撃の事実以外のなにものでもないですよね。

ずっと,アイオロスが反逆者だと信じ込まされていたのですから。

それにしても,沙織はなぜアイオリアがアイオロスの弟だということがわかったのでしょうか?女神様には何でもお見通しという解釈でよろしいのでしょうか。

真の聖闘士アイオロス

お嬢様の癖なのでしょうか,説得を試みる相手に背中を向けて話すのは…。

沙織の口から,13年前の真実が語られます。

ただの13歳の小娘の言い訳なら,聞くわけがありませんが,アテナの小宇宙を纏った沙織の話なら,一応聞かないわけにはいきません。攻撃的ではないとはいえ,小宇宙だけで圧倒されてしまいます。

この沙織という娘から感じる雄大な小宇宙は一体何なんだ…?これほどの小宇宙を持つ者は,黄金聖闘士にもいないかもしれない。我々以上に小宇宙を持つものといったら…。ああっ,これは一体…!

アイオリア

沙織の背後にアテナの形をしたオーラ。

ということは,形のない小宇宙は存在していないのかもしれません。聖闘士なら守護星座の,冥闘士や海闘士も,それぞれ自分の守護するものに合わせた小宇宙の形をしているのでしょう。

13年前

赤ん坊のアテナがすやすや寝ているところを,短剣で殺そうとしたアーレス教皇。

アテナを刺そうとした短剣が,黄金ではありません!普通の短剣です!

原作で黄金の短剣であったことが明らかになる前のことなので,大目に見てあげましょう。

自分の身を顧みず,素手で剣を止めて血だらけになっているのは,原作と同様です。

なぜアイオロスが赤ん坊のアテナのもとにいたのか,大いなる謎です。そして赤ん坊のアテナがいる部屋に入ってきたアーレスがアイオロスの存在に気づかなかったというのも,大いなる謎です。
アテナの大いなる導き?

アーレス様…,あなたは…。

アイオロス

ここでアーレス教皇とは行っていないところがポイントです。「教皇」を付けてしまうと,TVアニメ版のストーリーがもっとおかしなことになってしまいますからね。教皇の正体について,原作とのつじつま合わせをどうしようか,スタッフたちは必死に考えていたに違いありません。

教皇がアテナを刺そうとしたところを,アイオロスは教皇を腹パン。教皇の仮面が外れ,正体が顕になります。

とっさに袖で顔を隠してはいますが,アイオロスにはサガが教皇に成り代わっているのをバッチリ目撃していること間違いなしです。

出会え!反逆だ!アイオロスがアテナ殺害を試みた!

アーレス教皇

思ったより,声を張り上げてないですね。

アイオロスと言い争ったときと同じような声量です。おそらく,この命令は小宇宙通信を使用して,号令をかけたのではないかと思います。

アイオロスとサガは実力伯仲していると思っていたのですが,明らかにサガのほうがアイオロスより圧倒しています。アイオロスはアテナをかばっていたから反撃できなかったということにしておきましょう。

赤ん坊を抱きかかえて,赤ん坊をあまり揺れないように気をつけながら走るのって,なかなかできるものではありませんが,さすが聖闘士です。

また同時に,その昔,戦場においてアテナの周りを守ったと言われる少年聖闘士の選出も行われました。つまり…,それが…,星矢たちなのです。その後,新教皇の座に就いたアーレスは,とうとう私達の存在に気づき,刺客を差し向けてきました。

城戸沙織

少年聖闘士と言いながら,氷河は車の運転をしていましたけど…。

聖闘士たちの年齢設定が明らかになったのって,どのタイミングだったかなぁ…?

いいですか,アイオリア。あなたが真の聖闘士ならば,倒すのは私達ではなく,聖域を乗っ取り,聖闘士の掌握を目論んだ,アーレス教皇の方なのです。

城戸沙織

アテナの証明

そして沙織の話が本当の話なのかどうか証明を求めるアイオリア。

まぁ,今まで信じていたものが全否定されてしまったのだから,混乱するのも仕方がありません。

あなたが真のアテナなら,私が繰り出す剣さえ,封じることができるはずだ…

アイオリア

沙織は最終的の追い払うことができたとはいえ,ジャミアンのカラスに連れ去られたり,ドクラテスに鷲掴みにされたりして,全く封じることができていなかったんですけどね。

アテナの小宇宙全開の本気モードなら,黄金聖闘士の拳さえ藤ることができるのでしょうか?

それにしても,真のアテナなら黄金聖闘士の拳を封じることができると考えるのであれば,他の神々にも同様に,黄金聖闘士の拳が効かないということになってしまいます。

最終的に神同士の一騎打ちだというのなら,聖闘士や冥闘士の存在意義がなくなってしまうような…。

今まで雷がなっていたのに,沙織が覚悟を決めてアイオリアに向き合うと,あ~ら不思議,雲がどこ変え消えて晴れ渡ります。

黄金聖闘士ともあろうものが,女の子を相手に真実を証明しろだと!

星矢

いや,黄金聖闘士であるからこそ,相手が誰であろうと白黒をはっきりさせなければならない立場だと思います。

性別なんて,関係ありません。

星矢は,アイオリアの気持ちが全くわかっていない子供です。なぜ,アイオリアがそのような行動を取らざるを得ないのか。

原作ではサラッと流されてしまっていますが,TVアニメではアイオリアの気持ちが表情や声優さんの演技を通してよく表現されています。

星矢とは違い,沙織はよくわかっています。

グラード財団の総帥として,鍛えられているのでしょう。

いくら衝撃の事実を知ったからと言って,女にライトニング・ボルトはないだろう!

星矢

星矢よ,敵が女性だったらどうするんだ?一方的に殴られてやられて終わるぞ?

これから立ち向かうべきが女性だったら,星矢は手も足も出ずに終わるということになるけど,それで本当に良いのか?

アイオリアと沙織の間に入り,ライトニングボルトをとっさに受け止めた星矢。

アイオロスの残留思念

星矢はほぼ無意識で体が動いて,ライトニングボルトを止めたらしいです。

驚くアイオリアに,星矢の背後にアイオロスの幻影が浮かび上がっているのが見えました。星矢の意思ではなく,アイオロスの残留思念が星矢を突き動かしたようです。

まだわからんのか,アイオリア。お前には正義と邪悪の区別もつかんと見える。(中略)アテナに拳を向けるとは何事だ。愚か者め。

アイオロス

アイオロスが死んだりしなければ,こんなことにはならなかったはずなんですけどね。

アイオロスの助けによって星矢の小宇宙が勝手に増大し,ライトニングボルトを押し返して,アイオリアをふっとばしてしまいます。

星矢はアイオロスの操り人形のようです。

アイオリアが真実に納得すると,星矢の体から黄金聖衣が離れます。アイオロスが星矢の体を借りて,アイオリアに伝えたかっただけですね。

星矢,お前に忠告しておくことがある。黄金聖衣は,射手座と獅子座の2体だけではないということだ。

アイオリア

星矢よ,そこは驚くところではないでしょう。

公道12星座が黄金聖闘士なのは,聖闘士の常識だとは思いますが,魔鈴は一体何を教えていたのでしょう。戦い方と,アテナを守ることだけを教えていたのでしょうか。

星矢,これからどんな試練が待ち受けているかもしれんが,黄金聖衣とともに,アテナを守ってくれ

アイオリア

なんか,遺言みたいな台詞なんですけど…。

怪我をして意識のないシャイナを抱きかかえて去っているアイオリアです。

アーレス教皇

大浴場で唯一人入浴中の,アーレス教皇。

こんなに広いお風呂は必要ないと思うのですが,教皇が入った後,他の使用人たちが入るのなら,広くても問題ないですかね。

アテナに拝謁だと?この13年間,いもしないアテナをさも奥の間にいるように振る舞ってきた。ご苦労なコッタ。だがこのままでは,すべてが徒労に終わってしまう。急がねば,知られてからではまずいことになる。

アーレス教皇

原作と違い,人格の間で葛藤するシーンはありません。この台詞は,自問自答しているだけのようにしか聞こえません。

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