ツッコミ,感想,ネタバレありです。ネタバレO.K.の方のみ御覧ください。古い作品なので,ネタバレも何もないかもしれませんが,一応忠告しておきます。漫画の話とわかっていても,科学的に突っ込みたくなることってありますよね。
本編
双児宮も,金牛宮のときと同様に人の気配がしません。
金牛宮の時はアルデバランが小宇宙を消していたにすぎず,実際には聖闘士がいました。
双児宮も同じことがあるかもしれないと警戒はしますが,深く考えている余裕はないと双児宮を走り抜けます。
双子座の黄金聖闘士に会うこともなく走り抜けたと思ったら,そこは双児宮の入り口。スタート地点に戻されていました。
そして再び双児宮に入っていく青銅聖闘士たち。そこで感じた不思議な小宇宙。
紫龍「さっきも感じたが,一体何なのだ。この小宇宙は…」
瞬「まるで光と闇が交互に襲ってくるような…」
氷河「やはりこの宮に双子座の聖闘士は存在しているのか…」
文庫版『聖闘士星矢(5)』P89
青銅聖闘士ですら感じることのできた光と闇の小宇宙に,黄金聖闘士たちが気づかないわけがないと思うのですが,黄金聖闘士たちにとってはあまりにも当たり前の普通の景色だったがゆえに気づかなかったのでしょうか?
身近すぎて気づかなったのだと思いたい。
そのころ金牛宮
ザンという音とともにムウ様が金牛宮に訪れています。
石の床がザンと音がするほどって,どんだけ強く踏みしめてんだよ!
ムウは聖域から反逆者扱いされているはずなので,聖域側についているような黄金聖闘士とそんなに気軽にしゃべることなんて,なかなか出来ないことだとは思います。
でも,あえて訪れているのは,アルデバランが真の教皇派ではないことを知っているからかな。
おお,ムウ,いつ聖域に。
文庫版『聖闘士星矢(5)』P90
星矢たち青銅聖闘士の聖衣がムウに修復してもらったと言っているぐらいだから,ムウが聖域に来ていたことぐらい分かっていそうなものです。
わざとボケたのかな?
い…いやあ,面目ない。すっかり星矢にしてやられたわ。ハッハハハハハ
文庫版『聖闘士星矢(5)』P90
笑って誤魔化すアルデバランは,良い人ですね。
笑ってごまかしてはいますが,ムウは笑いながらもすぐに真顔になって,アルデバランに星矢に道を譲った理由を問いただします。
俺自身わからなくなってきたのだ。日本の城戸沙織をとやらを守って彼らがここへ乗り込んできた。その星矢たちが本当なのか,教皇が本当なのか…
(中略)
時々聖域に雑兵や側近の死体が捨てられていると聞く。しかもそれが教皇だとの噂もある。
(中略)
俺にはどうにも信じられん。近辺の貧しい人々に神のように崇められているあの教皇に限って…
文庫版『聖闘士星矢(5)』P90,91
青銅聖闘士たちは全然城戸沙織を守れていませんから!
それを確かめるためにも星矢たちの戦いは無駄ではないとムウ様はおっしゃいますが,その結果として黄金聖闘士が5人も亡くなって閉まったことは,大きな損失だと思う。
女神に楯突いた側だから仕方のないことではありますけど。
確かに双子座の聖闘士の姿はオレたち黄金聖闘士の中でも見たやつはいない…。しかし俺は感じる。確かに双子座の黄金聖闘士は確実に双児宮に来ている。
文庫版『聖闘士星矢(5)』P90
13年以上前に遡れば,双子座の聖闘士の姿は見ているはずですけどね。
それにアルデバランたち黄金聖闘士年少組は,未熟者だからという理由でみんな自ら聖域を離れて修行地に戻っていたのだから,見ていないのは当たり前ではないのかな?(Episode 0より)
ま…まさか,もしそうなら,十二宮の中でも最も恐ろしい戦いになる!私の予感が正しければ,双児宮の聖闘士はおそらく…
文庫版『聖闘士星矢(5)』P90
ムウのこの言葉は,後のストーリーで回収されてます。
2つの双児宮
青銅聖闘士たちが再び双児宮を抜けると,スタート地点に戻ったばかりでなく,双児宮が2つに増えていました。
右に行くか,左に行くか。
真ん中を通ってキャンセルできそうなものですが,そんなことは考えない真面目な青銅聖闘士たちです。
ということで,二手に分かれて宮を抜けることを試みる青銅聖闘士たち。星矢と紫龍,氷河と瞬というコンビわけです。星矢と氷河の組み合わせは,熱血どうしてどこへ突っ込んでいくかわからないですからね。妥当な組み合わせです。
氷河と瞬ペア
まずは氷河と瞬のペアです。2人の前に双子座の聖闘士が現れました。
雑兵たちが青銅聖闘士たちが双児宮まで進んだことを教皇に報告しにやってきます。
しかし教皇は瞑想に入っているため,謁見叶いません。
雑兵たちの足が速すぎる件……
青銅聖闘士たちどころか,黄金聖闘士たちより足が速くありませんか?
やつを倒せばオレたちがみた幻影はすべて消える。どけ,瞬,時間がない!
文庫版『聖闘士星矢(5)』P100
氷河はクールと言いながら,後先考えずにぶっこんでいくキャラであることをよく表しているシーンです。
ダイヤモンドダストを放っても跳ね返され,瞬が静止するのも聞かずにホーロドニースメルチを放って跳ね返され……。
瞬のように落ち着いて考え給え!
星矢と紫龍ペア
星矢と紫龍の前にも現れた双子座の聖闘士。
しかし星矢には見えても,紫龍には双子座の存在が見えません。
紫龍は失明しているので,幻惑には惑わされません。物体そのものを持つ小宇宙を感じているようです。
双子座の黄金聖闘士にペガサス流星拳を放とうとする星矢の腕を,がっしりと引き止める紫龍です。目が見えないのに星矢の腕ははっきりと見えています。
紫龍は星矢よりもパワーがありますね。
しかしその小宇宙はこの場からではなく,もっと離れた場所からの感じがしてならんのだ。
おお,見える。この紫龍の見えぬ目には!双児宮の出口がはっきりと見えるぞ!!
文庫版『聖闘士星矢(5)』P108
最初から発動していれば幻影に惑わされることはなかったものを……。
幻影突破
紫龍は星矢の身体を掴み,双子座の黄金聖闘士に向かって突っ込みます。
絶対に手を出すな。あいつに構うんじゃないぞ!!
文庫版『聖闘士星矢(5)』P109
手を出していたら,氷河のように攻撃を跳ね返されていたことでしょう。
双子座の黄金聖闘士の向こうはただの石壁。星矢にとっては石壁に体当たりしに向かっているようなものでしょう。
アルデバランとの戦いで散々石壁を掘っていた星矢が何を言う。
時空とはるかな空間を捻じ曲げて敵の脳裏に直接攻撃をしかけることができるような,こんな恐ろしい聖闘士は黄金聖闘士でも二人とはいないはず…
しかしその小宇宙に妙に陰と陽が入り混じっているようなものを感じるのは,一体何なのだろう…。
文庫版『聖闘士星矢(5)』P111
鳳凰星座一輝も敵の脳裏に直接攻撃を仕掛けていますが……。
青銅聖闘士レベルでできるのだから,黄金聖闘士ならもっといても良さそう。
ドラゴンの目が不自由な状態であれらの幻影に引っかからなかったのは,誤算であったな…
(中略)
いくら彼らが頑張ってみたところで,しょせんは青銅聖闘士。ここまでたどり着けるものではない…
(中略)
そう,双児宮が彼ら二人の死に場所となるのだ…ククク…
文庫版『聖闘士星矢(5)』P112
最初の2回は幻影に引っかかって,他の青銅聖闘士たちと同様にスタート地点に戻ってますけど。
紫龍は全く幻影に引っかかったわけではありません。
再び氷河と瞬組
氷河は,先程無謀にもホーロドニースメルチを放って,そのまま跳ね返されて自分で食らって昏倒しています。
無鉄砲な氷河とは違い,瞬は冷静に状況を判断しています。
このアンドロメダの鎖は,ぼくに返ってくることなど決してないぞ…
くらえ星雲鎖!!
文庫版『聖闘士星矢(5)』P113
ということで,一応攻撃してみます。
しかし鎖にはそこに敵が存在していないということが分かっているため,攻撃しません。こちらから攻撃はできないのに,何もしないでいてはやられるてしまうことを,瞬は感じます。
瞬は星雲を敷いて,様子を見ることに……
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