第27話『激突!黄金聖衣の巻』の感想

ツッコミ,感想,ネタバレありです。ネタバレO.K.の方のみ御覧ください。古い作品なので,ネタバレも何もないかもしれませんが,一応忠告しておきます。漫画の話とわかっていても,科学的に突っ込みたくなることってありますよね。

黄金聖闘士が登場して,心躍る展開になってくるところですね。

まだこの頃は黄金聖闘士の定義がまだ曖昧で,黄金聖衣をまとえば黄金聖闘士の力を得られるような設定が残っている時期でした。だから『激突!黄金聖闘士』とはならずに黄金聖衣になっているのだと思います。

目次

本編

星矢の身体に射手座の聖衣が装着されたことを,特の驚くこと様子もなく冷静なアイオリアです。

これで聖衣の上ではこのアイオリアと対等の立場にたったな星矢

文庫版『聖闘士星矢(4)』P215

アイオリアはシャイナを安全な場所にさり気なく寝かせています。優しいですね。シャイナは気を失ったままですけどね。

星矢が射手座の聖衣を纏ってしまったことで,アイオリアはそのまま聖域に帰ることはできなくなってしまったので,黄金聖衣を纏った星矢と戦うことになります。

星矢は黄金聖衣を纏ったことでアイオリアの光速の拳が見えます。聖闘士の能力は聖衣で決まるような内容ですが,設定が途中で変わっているので気にしてはいけません。

黄金聖衣を纏った星矢の拳がアイオリアにあたったことで,アイオリアが本気を出してしまいます。ここで星矢が問いただします,アイオリアがなぜそれほどまでに教皇に従うのかと……。

教皇は女神を補佐するのにふさわしい愛と正義をもった偉大なお方だからだ。いわば教皇は神のようなお方なのだ!

文庫版『聖闘士星矢(4)』P221

教皇は神のようなお方?

場面変わって聖域付近のロドリオ村。いくらギリシアの貧しい田舎でも,家の中まで石畳ということはないでしょう。いつの時代だ!?

そんなロドリオ村を,側近の一人とともにまわる教皇。

今まで犯した罪の重さに苛まれ,死後地獄に落ちること恐怖する老人に安らぎを与え,老人は安らかに永遠の眠りにつく。

これって,老人を殺してないかい?手をかざすと確かに老人から恐怖が消えているけど,同時に死んでますよ!

大浴場

女神に拝謁する前に身を清めるために沐浴します。教皇1人しか入らないのに,ムダに大きい浴場です。ローマの大浴場並みにあります。

姿なき声と会話を始める教皇。

ストーリーが進むと,二重人格ということになっていますが,多重人格者はお互いの人格の存在を知りませんし,人格同士が会話をするということはありません

ここの場面は,サガの悪の心と善の心が幻聴を起こすほどに葛藤し,声に出てしまったのではないでしょうか。

まったくおまえの体はいつみても美しいよ。神がつくり上げた最高の芸術かもしれん。いや最高の芸術とはオレたちのことかな。なにしろオレたちはひとつなのだから,クククク……

文庫版『聖闘士星矢(4)』P228

髪が濡れているせいなのかな?後ろ姿がサガに見えません。ミスティに近いかも。

思わずうめき声を上げてしまった教皇を心配して,うっかり入ってきてしまった側近。正体をミラrて側近はその場で抹殺。

私の素顔と肉体を見たものは生かしておくわけにはいかん

文庫版『聖闘士星矢(4)』P230

教皇の顔や肉体を知っているものは誰もいないのだから,見られてしまっても問題はないはずです。しかし問題になっている。

なぜか。

教皇は前聖戦の生き残りであるから,齢200歳を超える老人のはずであり,筋骨隆々のアラサーの肉体ではないことぐらい,自明なことであるから。

教皇の正体を知られてからではまずいことになる。一刻も早く城戸沙織を…いや十三年前にアイオロスが救い去った女神を葬り去らねば,教皇の野望が足元から崩れていくことになる!

文庫版『聖闘士星矢(4)』P231

真の女神!

場面は戻って日本。星矢にアイオリアがトドメを刺そうとしたところに登場したのは城戸沙織。しかも強大な小宇宙を纏っての登場です。神以外に考えられないような強大な小宇宙です。

アイオリア,わたしは十三年前あなたの兄アイオロスに一命を救われたのです。逆賊などではありません。アイオロスこそ,正義を貫いた真の聖闘士。そして今言ったように教皇こそ…

文庫版『聖闘士星矢(4)』P235

アイオリアは沙織に名乗っていないのに,目の前にいる黄金聖闘士がアイオリアだとどうやって分かったのでしょうか。

アイオリアと星矢の会話からアイオリアだと分かったのでしょうか。そもそもアイオロスがアイオリアの兄だなんて,誰も言っていなかったはずなのに,どうして沙織は知っているのでしょうか

神だからお見通しなのかな……。

13年前の回想シーン

人間なら,赤ん坊のときの記憶はないはずです。なのに赤ん坊のときの記憶を話しています。誰かに聞いた話だとしても,犯人であるサガにしかわからないような状況です。

赤ん坊のときの記憶があるのはやはり…沙織が神だからでしょう。

女神を黄金の短剣で刺し殺そうとする教皇は、何故か激しく息を切らしています。

女神の元まで来るのは大変なことではないはずです。ここに来るまで誰かと戦わなければならなかったということは考えられません。善と悪の心が戦っていて苦しんでいると解釈すべきなのでしょうか

間一髪で助けたのは,どう見ても14歳には見えないアイオロス。

この場にアイオロスがなぜ居合わせたのかは,今もって大いなる謎です。

でもって教皇の仮面がはずれることによって正体がわかるのですが,アイオロスなら顔を見ずとも声でサガだと気づきそうなものです。

分からなかったということは,アイオロスとサガは顔を合わせることがあまりなかったということでしょうか。

真実を聞かされてショックを受けるアイオリア。

沙織がそのことを知ったのは、5年前に城戸光政が亡くなる時だということです。もしこのことを墓場まで持って行ったとしたら,沙織は女神ととして目覚めることは……,運命だからやはり目覚めてたのでしょうね。覚醒の遅延はあったかもしれないけれど。

銀河戦争の真の目的と罠にはまった聖域。途中で女神と黄金聖衣に気づいた教皇。沙織の推理も見事なものです。流石は知恵の女神(ここだけは)。

証明できますか。(中略)あなたが真の女神ならば,私の拳さえ封じることができるはずだが…。

文庫版『聖闘士星矢(4)』P254

正気か?アイオリア。

女の人に拳なんて,先ほど星矢に言われたばかりなのに,撃っちゃいますか?

そんなアイオリアの放ったライトニングボルトに光速で反応した星矢。倒れていたはずなのに、体が勝手に動き出したっぽい。

その星矢の背後に亡きアイオロスので姿が浮かび上がり…,アイオロスに叱責されるアイオリアです。星矢は完全にアイオロスに乗っ取られているような状態。どんだけ強力な残留思念だよ

アイオロス

もうアイオリアの目には星矢なんて見えておらず,背後のアイオロスと会話している状態。これほどまでに忠誠心が強いにも関わらず,女神には見捨てられているんですよね。

それでも真の聖闘士か…。この私の弟か…。

文庫版『聖闘士星矢(4)』P249

亡霊のくせに,どんだけ上から目線なんだよ。

しかも女神に拳を向けるとは,おまえの方こそ死をもって罪をあがなえ!このバカ者が!

文庫版『聖闘士星矢(4)』P249

女神と拳を向けるのも良くないですが,そういって弟に拳を向けるのもどうかと…。一輝も弟にガチで拳を向けていますし,サガもカノンに拳を向けているるから,同じか。

聖闘士星矢世界では,弟から兄に向かって拳を向けることはありませんが,兄から弟への暴力はO.K.なんですね。

アイオリアの拳を星矢が跳ね返し,素直に負けを認めるアイオリア。こういう潔いところが好きですね。死してなお女神を守ろうとするアイオロスの魂に感動するアイオリアですが,本気で殺しに来た兄だぞ。

女神…,あなたに拳を向けた無礼をお許しください。この罪は一命にかえてお詫びいたします。

文庫版『聖闘士星矢(4)』P257,258

沙織はアイオリアが無茶な戦いを挑んで罪滅ぼしをしようと考えていることはお見通しっぽいですね。そのようなことにならないように言い聞かせるのに必死です。

運命

沙織は星矢に,一連の出来事はすべて運命であると諭します。

星矢がペガサスの聖闘士になったのも,紫龍,氷河,瞬,一輝がそれぞれの修行地に送られて聖闘士になったのも運命らしい。聖闘士星矢の世界では,すべてが星の導きによって決まるものですからね。

おお神よ。この子と黄金聖衣を私にお預けになって,一体どうしろとおっしゃるのですか。残念ながら,私はすでに老いている。余命いくばくもありません。そんな私にこの子を…,正義をまもるために一体何ができるというのです。

神よ,あなたは私に百人近い子があるということを知っていて,女神を託されたのでしょうか?

文庫版『聖闘士星矢(4)』P260

余命幾ばくもないおじいちゃんが,子どもを作りまくるな!と言いたい。

相手の女性がいくら若くても,男性の精子も老化しており,妊孕性が下がっていきます。この歳で星矢をはじめとして沙織に近い年齢の子どもたちを100人いるとは,城戸光政の体力的にどうなのよ?

子どもを作るために精力を使い果たして,余命幾ばくもなくなっているのかな?

だからこれが私の運命なのです。そして正義のため…

文庫版『聖闘士星矢(4)』P262

神が人間の運命を操るのはわかりますが,神にも運命ってあるのか?

聖域へ行って教皇との対決を決意する沙織です。

教皇の間

日本で真実を知ってしまったアイオリアは,教皇の間へと行きます。何も作戦を考えず,後先を考えずに敵地に突入してしまうところが,アイオリアです。

日本で星矢と対峙していた時は,冷静なアイオリアだったのですが,真実を知ってしまったアイオリアは脳筋の本領発揮です。

アイオリアは教皇に直接日本で知った真実を叩きつけます。

教皇の髪の色が,みるみる変わっていきます。髪の毛はただのタンパク質です。細胞ではありません。細胞でしたら,カメレオンのように短期間で色は変わりますが,タンパク質は変わりません。小宇宙で染料を送り込んで染めているに違いない。

教皇の神の色が変わっていくのに目を奪われている間に…,というか,変わっているのが観察できるのは後ろ髪なのですが,アイオリアが目にしているのは教皇の正面です。どうして後ろ髪の色が変わっていく様子を観察できたのでしょうか。

み…見えない…教皇の拳が…な…なんという光速の拳…

文庫版『聖闘士星矢(4)』P270

光速に早いも遅いもありません。光速は常に一定です。

教皇とアイオリアが戦おうとしているところに登場したのは乙女座シャカ。アイオリアが教皇に拳を向けている理由なんて,知る由もありません。

シャカには後光がさしています。

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